
古家の基礎工事は既存の布基礎とベタ基礎のジョイント...
築50年以上前の長屋の基礎は、布基礎という主に界壁の下にだけ基礎を配置する工法で、床下は土というところがほとん...
- 2022.09.01
日本は島国で、国土の面積には限りがあるが故、豊かでない住宅事情が様々な特徴として残っています。
その一つに間口の狭い狭小住宅があります。
特に長屋住宅はの間口の狭い家を、横に並べて、壁1枚さえも共有し、スペースの節約をして造られ住まれ続けてきました。
1間半間口の住宅は今でも数多く残っていて、その家をリフォームする際に各部位の配置を工夫し、いかに有効な空間を作り出すかが一つの問題提起になっています。
特に水回り設備に関して、お風呂は半坪、洗濯機はベランダという形態が多かったわけですが、近年、やはりもう少し広いお風呂に入りたい、体育すわりの格好で湯船に浸かるのではなく、もう少しリラックスした格好で湯船に浸かりたい…とか、洗濯機を脱衣所に置きたいとかW750のシャンプードレッサーに変えたいとか様々な要望があるのです。
そりゃあ50年も60年も前から比べると生活様式も、人間の体格も大きく変わってきているのですから、家の形態も変えていかなければなりません。
こちらのお宅も1間半間口の長屋住宅です。
玄関を入ると、台所、階段、居間、そして奥には左側が半坪のお風呂と右側がトイレ真ん中が勝手口と小さな洗面台になってます。
玄関を入ると、台所と居間を分断していた階段の配置を変えてLDKにしました。
階段の位置を変えLDKに。
右側の壁が階段で下に収納を造りました。
奥の扉の向こうが洗面所など水回り設備です。
奥から長手方向に曲がりを付けて緩やかな階段として配置しました。
1216サイズのユニットバスです。
足を延ばしてゆったりと…というわけにはならないですが、少なくとも体育すわりの必要がなくなりました。
そしてトイレの配置換えなどによって洗面脱衣所が広くなりました。
洗濯機が置けて、W750のシャンプードレッサーにもなり、生活同線の無駄がなくなりました。
かつての1間半間口の住宅のイメージが大きく変わりました。
このようなリフォームで多くの1間半間口の家が、現代の住みやすい家に造りかえられています。
日本の文化の象徴ともいえる長屋住宅も年月を経て、時代や生活様式の変化によって様々な形態にに変化しています。
日本はこれまで、住み替える、建て替えるというスクラップ&ビルドを繰り返してきましたが、造りかえて残すという考えもあってもいいのかもしれません。
直して住む、住みやすいように造りかえるという思いで、特に文化的な長屋住宅をリフォームしてみてはいかがでしょうか。
築年数 | 50年 |
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工期 | 60日 |
面積 | 55㎡ |
構造 | 木造2階建て住宅 |
参考価格 | 800万円 |
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